私が求人を見始めたとき
私は新卒時点で半導体を志望しておらず、入社した会社が結果として電子部品メーカーでした。工程改善や品質の仕事を覚えても、その経験を別の業界で使えるとは考えていませんでした。転職活動で求人票を読むようになってから、採用市場では電子部品と半導体が近接領域として扱われる場合があると知りました。
そこで、企業名の検索より先に、担当工程、扱ったデータ、他部門との調整を書き出しました。電子部品だけを見ていたときより求人は増えましたが、仕事内容や勤務地が合わない求人もあります。候補が増えることと、応募すべき会社が増えることは分けて考えました。
電子部品の仕事と、半導体求人で重なった部分
私の場合、求人票で共通していたのは、工程条件の管理、歩留まり改善、不良解析、製造データの分析、品質問題への対応、海外工場との調整でした。製品や工程は同じではありません。それでも、量産工程を安定させる考え方や、原因をデータで絞る進め方は、職種によって評価される場合があります。
電子部品だけでなく半導体企業まで視野を広げると、経験を使えそうな求人が増えました。さらに外資系まで含めると、専門性、海外経験、英語、データ活用を条件に含む求人や、より高い年収帯の求人も候補に入りました。結果として、私は外資系半導体企業のRFフィルタ事業への転職を決めました。会社の分類は半導体ですが、担当製品は電子部品に近く、これまでの経験とのつながりがある仕事です。
職務経歴書で整理する項目
まずは箇条書きで十分です。次の項目を一つの改善事例について埋めると、求人票との共通点を探しやすくなります。
- 担当した製品・工程・装置
- 発生していた不良、停止、コストなどの課題
- 原因を絞るために見たデータ
- 自分で行った対策と、他部門との役割分担
- 改善前後の不良率、時間、工数、金額
- 顧客・海外工場・装置メーカーとの調整
- 英語やPython、SQL、BIを使った場面
具体例:改善経験を3行にする
課題:量産工程で特定の不良が増え、歩留まりとコストが悪化していた。行動:設備条件と検査データを工程別に比較し、原因候補を絞って条件を変更した。効果:不良率を改善し、年間の損失額を減らした。この3行に、自分が確認できる数字と担当範囲を加えます。
大切なのは、派手な成果に見せることではありません。チーム全体の成果を自分一人の成果にせず、自分が判断したこと、実行したことを区別します。
注意点:近い経験と、経験していないことを混ぜない
電子部品の経験を、そのまま半導体経験と言い換えることはできません。求人によっては、前工程・後工程、真空、プラズマ、ガス、薬液、クリーンルーム、半導体材料、固有の品質規格や製造装置の経験が必要です。近い仕事があることと、すぐに同じ仕事ができることは別です。
年収や将来性だけで決めないことも重要です。半導体には景気循環があり、企業や職種で状況は異なります。仕事内容、勤務地、働き方との相性まで確認してください。私も転職後に仕事内容とのミスマッチを感じた経験があります。